【夏休みの自由研究】身寄りのない動物たちはどうなっちゃうの? - 動物保護施設見学 -

私には、小6の娘がいます。
娘は犬が大好きで、1年半前に我が家にポメラニアンを迎えました。
私たちは、ペットショップではなく栃木のブリーダーさんからお迎えしました。
もし、犬を買うのであればブリーダーから購入する事は前々から決めていました。
その理由は、以下のコラムで説明していますので、よろしければ以下よりご覧ください。
犬を飼うという事は簡単な事ではなく、一つの命を預かることでどんな事があっても最期まで面倒を見る事、そして、そのために時間・労力・お金が掛かるので、それなりの覚悟が必要だという事は娘には口酸っぱく説明をしてきました。
ペットが死んでしまった時の事や、動物の殺処分の事など、目をそむけたくなる事も話しましたし、私の知人のワンちゃんが亡くなった時にも家族でペット葬儀に参列し、一つの命が亡くなる事の尊さを感じる機会を与えました。
そんな娘の夏休みの自由研究のテーマが…
「身寄りのない(捨てられてしまった)犬猫たちがどうなってしまうのか?」
です。
中々闇深いテーマではありますが、動物が本当に大好きなら知っておくべきことだと思います。
本を買い、ネットで調べ、私が知っている事を伝えて、3週間後に完成しました。
十分なほどのボリュームでまとまったのですが、実際に動物保護活動をしている方にインタビューをして、より精度を高めてはどうかと娘に提案しました。
幸い、私の周りには動物のスペシャリストが多く、その中で動物保護施設を運営している方もいます。
東京都大田区にあるアニマルシェルタ―のSPAです。
SPAは以前コラムで何度か紹介をしているのですが、多くのメディアで取り上げられている動物保護施設で、大田区に2店舗あるのですが、今回は1号店にお邪魔し、代表の齋藤鷹一(さいとうよういち)さんにインタビューさせてもらいました。
娘から齋藤さんへ以下の10個の質問をさせていただきました。
①保護施設にいる動物はどこからきましたか?
②保護施設の動物のえさはの費用はどうしていますか?
③里親はどうやって探していますか?
④1年間にどのくらいの犬・猫がきますか?
⑤動物が増えすぎてしまった時はどうしていますか?
⑥里親が見つからない動物はどうしていますか?
⑦里親になる条件はどうなっていますか?
⑧散歩やしつけはどうしていますか?
⑨どうしてこのような仕事をしようと思ったのですか?
⑩迷い犬や捨て犬を保護したら、一最初にどこに連絡するのが一番良いですか?
動物保護施設はどのようにして成り立っているのかを知るとても良い機会となりましたので、皆さんとも共有したいと思います。
齋藤さん(以下、斎藤):ここにいる動物はね、殆どが野良猫や野犬なんだよ。
東京に住んでいると、野犬を見ることは殆どないと思うけど、地方へ行くと、まだまだ野犬がいっぱいいてね、そういう子たちを放っておくと、捕まえられて殺処分されてしまうことがあるんだよ。
SPAにいる犬猫は沖縄や広島から来ているんだよ。
特に沖縄はまだまだ野犬が多くて、沖縄の保護団体と連携して犬猫の譲渡活動をしているんだよ。
ご飯もそうだけど、散歩するために必要なリードやトイレシートなど、かかるお金は僕たちで負担する事もあるし、僕たちの活動を応援してくれる一般の人たちから寄付してもらったりして成り立っているんだよ。
そうだね。SPAには「里親を待っている可愛い子たちがいるんだよ!」という事をみんなに知ってもらいたいんだよね。
そのために、ホームページで告知したり、インスタグラムなどを使って里親になりたいと思っている人たちに向けて発信してるんだよ。
そして今、来てもらっているこの施設に気軽に立ち寄ってもらえるように外観や内観は工夫してるんだよ。
大体、1年間で200頭ぐらいは保護してるよ。
そして、200頭全て里親が見つかっているよ。
基本的には、増えない様に調整しているんだ。
ここでは保護できる犬の最大頭数は6-7頭ぐらいまでと決めてるんだよ。
一つ一つのお部屋を狭くすれば、もっと多くの犬を保護する事ができて、一頭でも多くの命を助けることが出来るんだけど、狭くて窮屈な部屋で犬を保護する事はその犬にとって幸せかな?
新しい命を救う事も大切だけど、今いる子達の環境が悪くなってはいけないと思っているんだよ。
だから、SPAでは動物が増えすぎてしまう。という事は起きないように調整しているんだ。
えーとね、里親がみつからない子はこれまで一頭もいないんだよね。
もし、1年経っても、5年経ってもみつからない場合は、見つかるまでずーっとここで面倒をみるつもりだよ。
でも、そうならない様に、里親希望の方達にこの子たちの良さを伝えたり、いつ新しい家族の所に行ってもいい様にトレーニングをし続けているんだ。
動物が大好きな事!これが条件かな。
譲渡条件が凄く厳しい保護施設もあるんだけど、それはなんでかと言うと、普通の保護施設は譲渡して終わりなんだよね。
でも、SPAでは譲渡した後に困った事や不安な事があればサポートできるような体制が整っているんだよ。
獣医師、トレーナー、動物介護士などと連携しながら譲渡後も飼い主さんのサポートをしているから、譲渡条件は低めにしてるんだよね。
散歩は毎日、2‐3回朝昼晩 1時間やってるよ。
うちのスタッフが散歩に行くこともあれば、ボランティアの方が散歩しに来てくれることもあるんだ。
そして、譲渡後に飼い主さんが困らない様に、しっかりとトレーニングもしてるんだよ。
SPAのスタッフは、警察犬・盲導犬・救助犬のトレーニングに携わっていたスペシャリストなんだよ。
迷子犬や捨て犬を見つけたら、動物愛護相談センターか警察に連絡をして欲しいかな。
なぜかというと、動物愛護相談センターで、動物に埋め込まれているマイクロチップを読み取って、飼い主を見つけることが出来る可能性があるからなんだよね。
保健所に連絡してしまうと直ぐに殺処分してしまうんじゃないかと思ってる人もいるんだけど、そうではないんだ。
東京は殺処分はやってないし、飼い主さんも飼い犬が迷子になった時は動物愛護相談センターに連絡する人が多いんだよ。
僕は動物が大好きで、その大好きな動物が捨てられている現状をとにかく変えたくてね。
捨てられた動物たちに罪はないんだけど、最悪の場合殺されてしまうんだよ。
そういう子たちを少しでも減らしたくて、SPAを造ったんだよ。
そして、僕と同じような想いの人が、少しずつ増えて欲しいなと思ってる。
一人では限界があるけど、皆で力を合わせれば、より多くの命を救う事が出来ると思っているんだ。
まとめ
娘の自由研究のために齋藤さんへインタビューをさせてもらいましたが、私や妻も興味津々で話を聞いていました。
動物保護施設というと、可愛そうな動物が集まる場所という印象がありますが、SPAは全く違います。
ペットショップと同等か、それ以上に清潔な店内で、動物たちは幸せそうでした。
殺処分直前で引き取られた犬たちがSPAに何頭もいました。
その子たちの寝顔を見ながら、こういう風に救われた命もあれば、助からなかった命もあるんだよな…
と思い複雑な気持ちになりました。
動物保護施設は全国に沢山ありますが、それでもまだまだ殺処分ゼロにはなっていません。
私は、齋藤さんの様に動物保護施設を造る所までは至りませんが、私が出来る事と言えば、寄付をしたりSPAで販売している商品を購入する事ぐらいです(>_<)
今回は娘の自由研究のためにSPAを訪問しましたが、私としてもペット葬儀マップとしてもSPAを応援していきたいと思います。
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